②歯科で行う「歯周病」の予防と最新治療

 失われた歯周組織の再生を促す「GTR法」
 前述した外科では歯周ポケットを改善することはできても、歯を支える歯槽骨までを回復させることが不可能です。
そこで近年、歯槽骨も含めた歯周組織を蘇らせる「歯周組織再生療法」が急速に普及してきました。そのひとつが「GTR法」です。

 GTR法では、歯肉を切開してスケーリング、ルートプレーニングしたのち、歯と歯肉との間にGTR膜という特殊な膜を挟んで隙間を作ってから縫合します。
歯槽骨や歯根膜、セメント質を再建する細胞がその隙間に入り込む性質を利用し、新たな歯周組織の再生を促すのです。

 このようにGTR法は画期的な治療法ですが、歯周病の進行状態によっては適応できない場合もあり、必ず行える治療ではありません。
また、歯周組織が再生し治療が完了するまでには半年から1年程度の期間を要します。その間は手術をした部分に細菌が入らないように口の中の衛生状態を厳しく自己管理する必要もあります。

 最新の歯周組織再生療法「エムドゲイン療法」
 GTR法で用いたGTR膜の代わりに、「エムドゲインゲル」と呼ばれるゲル状の薬剤を用いた歯周病組織再生療法がエムドゲイン療法です。

 手術はGTR法とほぼ同じで、歯肉を切開してスケーリング、ルートプレーニングしたのち、歯と歯肉との間に止血をほどこしてエムドゲインゲルを塗布します。

 このゲル剤は、歯が生えてくる時に重要な働きをする成長因子を含んでいます。これが歯と歯肉の間に重要な細胞を呼び込み、新たな歯周組織を作り上げ、歯周組織の再生を促す役割を果たすのです。

 エムドゲイン療法は、GTR法と比べて手術が比較的簡単に行えるというメリットがあります。現在、最も優れた治療法といえますが、重度に進行してしまった歯周病には適応できません。そこまで重症化しないうちに治療を始めることが求められます。


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