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乳歯と永久歯の違いと役割

身近にありすぎて知らないこと、皆さんはありませんか?

例えば、今自分の歯は何本あるかわかるでしょうか。

今日は、「意外と知らない歯のこと」について焦点を当ててお話しようと思います。

 さて、冒頭にお伝えしたように自分の歯は今現在何本生えているか、わかりますか?舌で歯をなぞってみて数えてみましょう。人間の歯は上下も左右も基本的に対象となっているので、「右上」だけ「左下」のみ4分の1だけでも、数えられますか?舌だけで数えようとしても、歯と歯の境目がどこかわからないので、難しいですよね。では、鏡を見ながらだったら、と思うのですが鏡で自分の歯を確認するのも、コツが必要でなかなか難しいです。

1) 歯の数と呼び方(永久歯編)

大人の歯は、右上7本・左上7本、右下7本・左下7本 (7×4)となり合計で28本あります。それに加えて、親知らずが左右上下すべて生えそろったら+4、となるので、全部で32本あることになります。

一番前にある、正面からパンチを受けたら一番最初にダメージを受ける歯が1番の歯と呼びます。そこから、外側に向けて、2番・3番・4番となります。ケンカ漫画で折れがちな歯ですね。歯の場所を表現するときは、まず場所を明示した後、番号を伝えます。右上・右下・左上・左下などの場所の明示の後、中心から数えて何番目の歯なのかということで、どの歯なのかを認識します。患者さんからの電話では、奥歯の調子が悪い時に、「奥から2番目か3番目の歯が痛みます」のような伝え方をしてくださることが多いのですが、奥からよりも正面の歯から数えた番号「右上の6番か5番あたりの歯が!」などと伝えていただくと、よりスムーズに診療スタッフに伝わるはずです。

 

2)歯の数と呼び方(乳歯編)
乳歯は小さくて真っ白で、本当にかわいらしいものですよね。最初に生えてきた上下それぞれ4本くらいまでは、「生えてきた実感と喜び」を親が噛みしめる時間となっていますが、その後はいつの間にか生えそろってくるのが、子供の乳歯。みるみる成長していきますよね。

さて、乳歯は、何本生えているのでしょうか。

大人と同じように考えると右上5本・左上5本… ということで合計20本となります。
そして、大人の歯が数字で表すように、子供の歯も一本ずつ固有の呼び方が存在します。

中心に近い真ん中にあたる歯をAと呼びます。外側に向けて、アルファベット順に「A・B・C・D・E」となります。左上E、右上Aなどと呼びます。

 

乳歯と永久歯

 

3)乳歯が生える順番

 

乳歯の生える順番

 

4)永久歯が生える順番

 

 

乳歯が生えそろった状態で、6歳ころに永久歯として一番初めに生える歯はなんと臼歯なんです。大人の皆さんのお口の中で、一番長く活躍している歯は、働きものの6番の歯、第一大臼歯です!長くお口の中で働いているため、虫歯の頻度も多くなっております。ぜひ大事にしてあげてください。

最後に生える歯がその隣、7番目の歯、第二大臼歯です。

全部の歯が乳歯から永久歯に生え変わった頃、だいたい小学校6年生頃に最後に生えてくる歯が、皆さんの一番奥の歯となります。

永久歯として最初に生える歯(第一大臼歯)を6歳臼歯、最後に生える歯(第二大臼歯)を12歳臼歯とも呼びます。

もちろん、8番目の歯、親知らずは例外です!

乳歯の時も、大臼歯の時も前から順番に生えるのではなく、犬歯にあたる3番目(乳歯のC)

の歯がさいごから2番目に生えるというのが、とても興味深いですよね。

 

5)乳歯と永久歯の役割

身長が伸びたり体重が増えたり、髭が生えたり、声変りをしたりするのと一緒で、歯も成長に合わせて大きくなる顔や顎の成長に対応するために、乳歯から永久歯への生え代わりが起きます。赤ちゃんは1歳頃になると母乳や人工乳だけでは栄養が不足し、成長に合わせて、離乳食や固形物で効率的に栄養を取り入れるようになります。食物を咀嚼し、細かく砕くための歯が必要になります。

硬い永久歯ができるためには5年以上の長い時間がかかります。そのため、頑丈な永久歯が生えるまでの間、食べ物を咀嚼するために乳歯が働いてくれます。成長期前半の栄養を取り入れるための重要な担い手です。

乳歯のサイズは永久歯に比べると小さめでエナメル質や象牙質の厚みが半分くらい。生後1~2年の間に生えます。

そして、6歳前後から12歳頃にかけて、乳歯から丈夫な永久歯への生え代わりが順番に進み、一番後ろの第二乳臼歯のさらに後ろに第一大臼歯と第二大臼歯が生えて来て、おとなの顎の大きさと筋肉の強さに適した永久歯の歯並びとかみ合わせが出来上がります。

 

今日は、知っていそうで知らない、歯の生え変わりと役割について少し掘り下げて解説をしてみました。

話すこと、食べること、笑うこと、豊かに生きるための大切な要素すべてが詰まっています。

お口の中を大切に、歯も大切に!いつまでも元気で過ごすことができるように、みなさんのお口の健康をいつでも応援しています。

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