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キシリトールで虫歯予防!楽しいハロウィンを

ハロウィンの醍醐味は何といってもTrick or Treat。カボチャやおばけの飾りつけと共に子供も大人も大好きなおやつが町中にあふれる季節となってきました。食欲の秋でもあり、おいしいおやつをたくさん食べる機会が増えます。ハロウィンで悪魔や魔女が街中に出没しているときも、お口の中では虫歯菌という名の悪魔が悪さをしようと企んでいます!

 お口の中の黒い悪魔である虫歯菌が大喜びのこの季節、歯ブラシという剣とキシリトールという魔法を使ってお口の中の悪者をやっつけていきましょう。今回は、虫歯予防とキシリトールのお話をしたいと思います。

 

1.虫歯菌の仕事(復習)

虫歯菌は食べものが大好き。食べ物の中にある糖を取り込んで、歯を溶かす酸を出します。

そこで、溶かされてしまった歯が虫歯になります。糖を食べて、酸を出すのが虫歯菌のお仕事です。

2.キシリトールの働き

 

 一番大切で重要なことは何といっても丁寧な歯みがき。食べた後もそのままにしないで、お口をすすいだり、丁寧に歯を磨くことで、虫歯菌の働く場所と栄養源を奪うことができます。そして、虫歯菌に追い打ちをかけるようにキシリトールを取り入れると、さらに虫歯菌の力を弱めることができます。

そんな魔法のような効果は具体的にどんなものがあるのでしょうか。

①唾液促進

 キシリトールは甘味料の一つとして知られています。キシリトールに含まれる糖アルコールという物質は甘みはあっても虫歯のエサになりにくい成分でできていて、お口の中に入れると味覚を刺激して唾液の分泌を促します。唾液は歯をオブラートのように包んで、食べカスを洗い流したり、酸を緩和したりと味方になってくれます。特にガムで摂取する場合は咀嚼する回数が増えるので、さらに唾液分泌作用を促します。

②再石灰化作用

 再石灰化とは、酸によって溶けだした(脱灰)歯のカルシウム成分が、元に戻ることです。キシリトールの糖アルコールによって、歯垢中のカルシウムレベルが向上し、歯が元に戻ろうとする力を高めることができます。さらに糖アルコールという物質とカルシウムが合体することで、歯を固くするという効果もあります。

ここまでは糖アルコールをもつ他の甘味料でも同様の効果があります。

ここから先はキシリトールだけが持つ効果のお話です。

<キシリトールだけが持つ特別な効果>

①酸を作らない

 虫歯の原因は、食べ物やお菓子の中に含まれる糖を栄養として虫歯菌が酸を作ること。極端に言えば、糖がなければ酸を生成することはできません。キシリトールのすごいところは、甘いのに虫歯菌の栄養源にならないというところです。虫歯菌は、甘いキシリトールからは全く酸を作り出せないのです。これは本当にすごいことなんですよ!

 

 
②歯垢中の酸の中和促進

 歯垢は雑菌の塊、その中にある虫歯菌は、どんどん酸を作り出しています。キシリトールは、その歯垢内で働く酵素の元気とやる気をなくし、酸をできにくい環境にする作用を持っています。さらに、アルカリ性であるアンモニア濃度を上げる働きがあるため、虫歯菌の出す酸を中和する働きがあります。すごいぞ、キシリトール!!

③ミュータンス菌の代謝の阻害

 数ある虫歯菌の代表であり、かつ強力なプレイヤーであるミュータンス菌。キシリトールは、そのミュータンス菌にも大きな影響力を持っています。

ミュータンス菌が取り込んだキシリトールは、酸を生成するための経路には入らず、ただただミュータンス菌自体のエネルギーを消耗させます。取り込んでも、糖を作らせないばかりか、ミュータンス菌がキシリトールを取り込むことで、ミュータンス菌の活動エネルギーを奪っていくことができるということです。

 そして、取り込まれた後にできる物質(キシリトール5リン酸)も、糖を作り出す酵素の働きを邪魔したり、ミュータンス菌を弱らせ、活動をどんどんできない状態にしていきます。取り込ませることで、ミュータンス菌のエネルギーを消耗させます。さらに取り込まれた後にも形を変え、糖の生成を邪魔したり・ミュータンス菌を弱らせたりして、最終的には活動休止寸前まで追い込むことができます。

 

 

 キシリトールは知れば知るほどミュータンス菌をやっつける最強戦士です。キシリトールは、ミュータンス菌にとって毒以外の何物でもないかもしれません。

 

3.キシリトールを効果的に摂り入れる

 キシリトールはお口の中に滞在する時間が長いほど、効果を発揮します。そのため、ガムかタブレットがおすすめです。それ以外のお菓子、ケーキやチョコレートでキシリトールが入っていても、キシリトールがお口の中にとどまる時間が少なく、ガムやタブレットに比べると虫歯予防の効果はあまり期待できません。また、習慣的な摂取を続けることで、お口の中の糖を作り出す強いむし歯菌の割合が減ったり、弱くなったりと虫歯に強い環境を作っていくことができます。

 

 

 冒頭にもお伝えしたように、キシリトールは歯を守る効果を強める手段であって、メインの虫歯予防手段ではありません。

お口の中にやってくるおいしい食べ物の残党がお口の中に残っている状態では、いくらキシリトールを取り込んでも、虫歯を予防することはできないのです。そのためには、普段の生活で以下のことが特に重要となります。

 

 

お口の中を守る歯ブラシの剣とキシリトールという魔法、正しい知識でと丁寧なブラッシング、そして規則正しい生活できれいな白い歯を、虫歯菌という悪魔から守っていきたいですね。

今年のハロウィンは、Trick or Treat, and Xylitol!「いたずらかお菓子か、それからキシリトール!」を合言葉にご家族・友人たちで楽しい時間をお過ごしくださいね。

Have a Happy Halloween

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